iDeCo(イデコ)は途中で解約できる?3つの受け取れるケースを解説(14286の一時金とまとめる)

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将来の老後資金の準備として活用されるiDeCo(イデコ)。

「iDeCoを途中で解約することはできるのか気になる」「毎月続けられるか不安」という方は少なくありません。

iDeCoは、原則60歳まで受け取ることはできません。

ただし、例外的に途中解約できるケースもあります。

この記事では、途中解約できる3つのケースと、積立が難しくなったときにどうすればいいのか解説します。

手数料や税金、デメリットについても紹介するので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

目次

途中解約は原則できない

iDeCoは原則60歳まで受け取ることができません。

なぜなら、iDeCoは個人型確定拠出年金という、老後資金を自分で作る「年金」の制度だからです。

受け取るタイミングは、60〜75歳の間で自由に選べます。

受け取り方は①一括、②年金形式、③一括+年金形式の3つから選択可能です。

年金形式の場合は、5~20年の確定年金か終身年金を決めることができますよ。金融機関によって、選べる受け取り方法は異なるので、事前に確認しておくとよいでしょう。

受け取りの際には、各種控除が受けられます。

一括の場合は、退職所得控除の対象です。

掛金を拠出した期間が長ければ長いほど、控除の金額が大きくなります。

年金形式の場合は、公的年金等控除が利用できます。

公的年金と合わせて、65歳未満なら60万円以下、65歳以上なら110万円以下(※1)であれば税金はかかりませんよ。

※1 雑所得以外の合計所得が1,000万円以下の場合
参考:No.1600 公的年金等の課税関係|国税庁 (nta.go.jp)

iDeCoは「60歳まで開かない貯金箱」とも言われます。途中で出すことはできないため、強制的に貯められるのが特徴です。

所得控除を利用して節税の恩恵を受けながら、将来の老後資金を計画的に準備することができますよ。

加入期間によっては受給が60歳以降になる

iDeCoで積立や運用をしていた期間が10年に満たない場合は、受給開始年齢が61歳以降になります。

年金資産を移したことのある方は、企業型確定拠出年金、及びiDeCoの加入者期間と運用指図者期間のすべてを合算した期間になります。

それぞれの、加入期間による受給開始年齢は以下の通りです。

通算加入期間受給開始年齢
10年以上60歳
8年以上10年未満61歳
6年以上8年未満62歳
4年以上6年未満63歳
2年以上4年未満64歳
1月以上2年未満65歳

出典:iDeCo(イデコ)の加入資格・掛金・受取方法等|iDeCoってなに?|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】】 (ideco-koushiki.jp)

途中解約できる3つのケース

原則途中解約ができないiDeCoですが、以下の3つのケースでは受け取ることが可能です。

脱退一時金

以下の7つの条件に満たす場合は、「脱退一時金」として途中解約することができます。

1.60歳未満であること
2.企業型確定拠出年金加入者でないこと
3.個人型確定拠出年金(iDeCo)に加入できない者であること(国民年金保険料免除者や外国籍の海外居住者など)
4.日本国籍を有する海外居住者(20歳以上60歳未満)でないこと
5.確定拠出年金の障害給付金の受給権者ではないこと
6.通算拠出期間が5年以下、又は個人別管理資産の額が25万円以下であること
7.最後に企業型確定拠出年金又は個人型確定拠出年金(iDeCo)の加入者の資格を喪失した日から2年以内であること

引用:iDeCo加入者・運用指図者の方へ|iDeCo手続き関連|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】 (ideco-koushiki.jp)

脱退一時金として受給されるには、かなりハードルが高いことが分かります。

このケースで途中解約することは難しいでしょう。

なお、脱退一時金を受け取った場合は、一時所得として所得税の課税対象となります。

死亡一時金

iDeCoに加入していた本人が亡くなった場合は、遺族が「死亡一時金」を請求することができます。

ただし、死亡後に自動的に解約されるわけではありません。

遺族が金融機関に請求の手続きをしないと受け取ることができないので、注意が必要です。

死亡一時金は、加入者が指定していた受取人が請求することができます。

受取人の指定がない、または受取人が死亡しているときは、国民年金などの社会保険と同じルールが適用されて受取人が確定しますよ。

iDeCoの死亡一時金は、「みなし相続財産」として相続税の対象になります。

「500万円×法定相続人の数」の非課税枠があり、税金の負担を大きく減らせるのが特徴です。

死亡後3年が経過し、かつ5年以内に死亡一時金を受取る場合は、「一時所得」となります。

また、5年が経過してしまうと一般的な「相続財産」となるため、注意が必要です。

障害給付金

加入者が病気などで高度障害の要件に該当することになった場合は、「障害給付金」を受け取ることができます。

75歳までに一定以上の障害状態が1年6カ月以上経過したとき、請求することが可能です。

受け取り方は①一括、②年金形式、③一括+年金形式から選択可能です。

障害給付金には税金はかかりません。確定申告も不要です。

参考:iDeCoの概要 |厚生労働省 (mhlw.go.jp)

金額の変更や停止は年1回できる

原則途中解約ができないiDeCoですが、掛金額の変更や積立の停止は年1回することができます。

家計の状況に合わせて、融通が利くのはうれしいポイントですね。

掛金額の変更は、金融機関に「加入者掛金額変更届」の提出が必要です。

掛金は5,000円から設定でき、上限額は職業や企業年金制度によって異なります。

支払いを1度にまとめて年払いにすることも可能です。

また、積立の停止は、「加入者資格喪失届」を金融機関に提出することで手続きができます。停止した後は、運用指図者として運用を継続します。

掛金をストップしても、毎月口座手数料がかかる点は注意してください。

また、拠出の再開には、再度加入申し込みの手続きが必要です。

iDeCoは長期で運用する制度ですが、その時の家計状況に合わせて金額変更できるので安心です。

例えば、子供が小さいときは多めに、高校や大学の出費がかさむ時期は少なく積立するなど調整ができますよ。

積立を停止したときのデメリット

掛金の拠出が難しくなったときは、積立を停止することができます。

ただし、デメリットも踏まえて検討してくださいね。

大きく次の3つの可能性が考えられます。

①手数料負けの可能性
②節税の恩恵がなくなる
③老後資金が減ってしまう

①手数料負けの可能性

まず、手数料は積立を停止してもかかるので、手数料負けしてしまう可能性があります。

手数料は金融機関によって異なりますが、詳細はこちらの記事をご参照ください。→手数料負けのページに飛ばす

iDeCoの資産から引かれるため、手数料以上の運用益がないと、運用期間が長いほど損失が大きくなってしまいます。

特に、定期預金や保険など、低金利商品で運用しているケースは注意が必要です。

②節税の恩恵がなくなる

次に、節税の恩恵がなくなる点です。

iDeCoは掛金が全額所得控除で、年末調整や確定申告で税金が返ってくるのが特徴です。

積立をストップすることで、所得税や住民税が上がり、健康保険料までも負担が増えてしまう可能性があります。

③老後資金が減ってしまう

最後に、将来の老後資金が減ってしまうことです。

公的年金は年々減少傾向にあり、物価も上がっているため、自分で備えていくことが大切です。

iDeCoの積立を停止することで、将来受け取れる資産も減ってしまうため、別の方法で準備するようにしましょう。

無理のない金額ではじめよう

iDeCoは今の生活に支障をきたさないように、無理のない金額で始めましょう。

掛金は最低5,000円からで、1,000円単位で設定することが可能。少額でも節税のメリットがありますよ。

積立の継続が難しくなったときは、家計の収支を改めて確認することをおすすめします。

毎月一定額の支払いがある固定費の削減は効果的ですよ。

保険料は高すぎないか、使っていないサブスクがないか、スマホは格安SIMに乗り換えできないかなどをチェックしましょう。

毎月いくらにすればいいか迷ったときは、目標金額から逆算して決めましょう。

とはいえ、iDeCoは60歳まで出金ができないため、余裕資金の範囲内で継続できる金額を設定することが前提です。

けがや病気で働けなくなったときのために、生活費の6カ月分は銀行預金で貯蓄しておくと安心です。

iDeCoは途中解約ができないため、必ず余裕資金で始めましょう。

ある程度の貯蓄ができてからのスタートでも遅くありませんよ。

まとめ

iDeCoは原則60歳まで引き出すことができません。

予想外の出費に備え、ある程度の貯蓄ができてから、無理のない余裕資金で始めることが大切です。

積立の継続が難しくなったときは、年1回に限り掛金額の変更が可能です。

積立の停止もできますが、運用している間は毎月手数料が差し引かれる点は注意してください。

iDeCoで長く運用すれば、元本を大きく上回る資産を作ることも可能です。

自由に出金できないことを逆手にとって、「ほったらかしで貯めたい」「将来ま

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この記事を書いた人

お金に関する基本的な知識から貯金のコツ、資産形成まで幅広く伝えるメディア「@nextマガジン」の運営を行っています。ここにくれば、お金の悩みが解決できる「お金の広辞苑」を目指して日々記事を公開中です。本当にタメになる情報だけを厳選してお届けします。

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