iDeCoで手数料負けするって本当?【手数料が安い金融機関を比較して紹介】(14079の金融機関と照らし合わせる)優先度中

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将来の老後資金の準備として注目を集めるiDeCo。

「iDeCoを始めたいけど手数料が気になる・・・」と感じる人も少なくないと思います。

特に、運用益を手数料が上回ってしまう、「手数料負け」という状況には陥りたくないものです。

そこで今回は、FP1級の元銀行員が、iDeCoで「手数料負け」する原因と対策を徹底解説します。

iDeCoは手数料の安い口座での運用がおすすめです。

後半部分では口座ごとに運営管理手数料の比較もしていますので、ぜひ参考にしてください。

目次

【はじめに】iDeCoにおける手数料の種類をおさらい

まず、iDeCoには7つの手数料が存在します。

①加入・移換時手数料
②国民年金基金連合会への収納手数料
③事務委託先金融機関手数料
④運営管理手数料
⑤給付手数料
⑥還付手数料
⑦信託報酬
→表と二重にあっても読まれないと思うので、表がイキでいいと思います。

加入・移管時手数料2,829円(一律)初回のみ
国民年金基金連合会への収納手数料105円(一律)掛ける都度
事務委託先金融機関手数料66円(一律)毎月
運営管理手数料0~数百円毎月
給付手数料440円(一律)給付の都度
還付手数料1,488円1回あたり
移管手数料0円~4,400円1回あたり
信託報酬商品による日々差し引きされる

加入・移換時手数料

加入・移管時手数料は、iDeCoに加入したり、企業型DCに加入していた人が退職して資産をiDeCoに移す場合にかかる手数料です。

最初の掛金や移管した資産から、2,829円(税込)が差し引かれます。

iDeCoの実施主体である国民年金基金連合会に支払うもので、金融機関や積立額にかかわらず金額は同じです。

国民年金基金連合会への収納手数料

収納手数料は毎回の掛金から引かれる手数料で、金額は一律105円(税込)です。

こちらも国民年金基金連合会に支払うもので、金融機関での差はありません。

また、掛金にかかわらず一定の金額なので、積立額が少ないほど手数料率は高くなります。

事務委託先金融機関手数料

事務委託先金融機関手数料は、財産の保管や管理をしている信託銀行に支払われます。

掛金から毎月66円(税込)が引かれ、こちらも金融機関によって変わりはありません。

運営管理手数料

運営管理手数料は、口座を開設する金融機関によって異なります。

月々0円〜数百円と大きく差があります。

毎回の掛金から差し引かれるものなので、運用が長ければ長いほどその差も大きくなります。

運営管理手数料がなるべく低い金融機関を選びましょう。

給付手数料

iDeCoは受け取りの際にも手数料が発生します。

給付の度に440円(税込)が引かれて、口座に入金されます。

受け取り方法は一括・年金・一括+年金とありますが、年金受け取りの場合は毎回手数料が必要です。

手数料を安く抑えたいのであれば一括受け取りをおすすめします。

還付手数料

掛金を返してもらうときには、還付手数料がかかります。

還付の都度、1,048円(税込)が国民年金基金連合会に、440円(税込)が信託銀行に支払われます。

通常、還付手続きはほとんど発生しません。

例えば、国民年金保険が免除されている期間に納付した場合や、上限額を超えて掛金を支払った場合に還付の対象となります。

移管時手数料

他の金融機関や企業型DCに移管する場合に発生する手数料です。

iDeCo内の資産から4,400円(税込)が引かれて、他の口座に移されます。

信託報酬

iDeCoの掛金を投資信託で運用する場合は、信託報酬が発生します。

信託報酬は商品によって異なり、年0.1%以下のものもあれば、年2%以上のものもあります。

金融機関によって取り扱っている商品は異なります。

口座開設の前に、信託報酬の低い銘柄があるか確認しましょう。

同じような中身の投資信託でも、手数料が全く違うケースもあるので注意が必要です。

手数料負けとは?原因と対策も解説

手数料負けとは、「手数料が運用益を上回る状態」のことを指します。

以下の7つのケースに該当すると、手数料負けになってしまう可能性があります。

①運営管理手数料が高い
②定期預金や保険で運用
③専業主婦(夫)など節税メリットがない場合
④信託報酬が高い
⑤毎月引き落としをしている
⑥利回りが低い投資信託で運用している
⑦掛金が低い

詳しく解説していきます。

→目次で見にくくなっているので、①と④と⑤を合わせて手数料が高い場合、②と⑥を合わせて商品の運用において、③と⑦を合わせてその他か1個ずつH3でまとめてH4で詳細のせるのはどうでしょうか。

①運営管理手数料が高い

運営管理手数料は口座開設する金融機関によって大きく異なります。

毎回の掛金に対して発生するため、金融機関選びの際には手数料にこだわりましょう。

例えば、運営管理手数料が300円の場合、毎月積立すると年間で3,600円の手数料が差し引かれます。

一方、最安で0円の金融機関もあるので、申し込みの際には運営管理手数料をよく確認しましょう。

②定期預金や保険で運用

iDeCoで積立をする商品には元本確保型と元本変動型があります。

手数料負けしないためには、運用益が期待できる元本変動型を選ぶとよいでしょう。

元本確保型の資産形成には、定期預金や保険があります。

元本は保証されているものの、金利は年0.02~0.03%程度(※1)と低く、資産を増やすことはできません。

毎月積立した場合、手数料は最安で2,052円。

100万円預けても年間に200~300円程度の利息しかつかないため、手数料で損をしてしまいます。

それに対し、元本変動型は投資信託で運用するため、大きく運用益を出すことも可能です。

元本割れリスクもあるものの、長期で運用するのであれば手数料負けの可能性は低くなりますよ。

※1 SBI証券取り扱い商品 執筆時点の利率
iDeCo(個人型確定拠出年金)の運用商品一覧(元本確保型)|SBI証券 (sbisec.co.jp)

③専業主婦(夫)など節税メリットがない場合

iDeCoは掛金が所得控除になるため、年末調整や確定申告で税金が返ってきます。

しかし、専業主婦(夫)や無職の場合は、そもそも所得税がかからないため、節税の効果はありません。

また、住宅ローン控除で税金の支払いがない人も、iDeCoの節税の恩恵は受けられません。

節税のメリットがない場合は、運用の利益だけで手数料をカバーしないと資産はプラスになりません。

運用する商品選びが重要です。

④信託報酬が高い

掛金を投資信託で運用する場合は、信託報酬が安いものを選ぶとよいでしょう。

信託報酬は運用している期間中、資産から日々引かれているもので、商品によって手数料率が異なります。

運用している中身が同じでも、信託報酬が異なるケースは多いので注意が必要です。

金融機関によって取り扱っている商品は異なります。

口座開設の手続きをする前に、信託報酬が安い商品があるかどうか確認しておきましょう。

⑤毎月引き落としをしている

毎月の引き落としで手数料負けしているケースもあります。

収納手数料は掛ける都度に105円を負担しますが、年払いに変更することで安くすることができますよ。

毎月の積立なら年間で1,260円の収納手数料がかかりますが、年払いなら105円で済みます。

ただし、残高不足などで引き落としができなかった場合は、追納ができないので注意が必要です。

⑥利回りが低い投資信託で運用している

投資信託は商品によって運用の内容が異なりますが、利回りが十分にないと手数料負けが発生します。

一般的に債券中心の運用だと、低リスク・低リターンとなります。

より高い利回りを期待するのであれば、株式中心の投資信託を選びましょう。

運用益が高ければ、手数料負けの可能性も低くなりますよ。

株式中心の運用は利回りも期待できますが、その分値動きも大きくなります。

将来どれくらいの資産を準備したいかを考慮した上で、必要な利回りを計算して商品を選択しましょう。

⑦掛金が低い

5,000円から始められるiDeCoですが、掛金が低いと手数料負けする可能性は高くなります。

なぜなら、収納手数料・事務委託手数料・運営管理手数料は金額にかかわらず一律だからです。

上記3つの手数料の最安値は、年間2,052円です。これに対して、毎月2万円の積立なら掛金に対する手数料率は0.85%。

毎月5,000円の積立なら、手数料率は3.4%になり、掛金に占める手数料の割合が大きくなることが分かります。

掛金が低ければ、その分運用で増えないと手数料負けが発生してしまいます。

ただし、余裕資金で積立額を設定することが前提です。

60歳まで出金はできないため、無理のない範囲で運用しましょう。

毎月5000円でもメリットある?シミュレーション

少額から始められるiDeCoですが、最低掛金の5,000円でも節税効果を考慮すれば十分メリットがあります。

確かに手数料はかかりますが、それ以上に税金が返ってくるからです。

初年度にかかる手数料は、加入時手数料の2,829円と年間の運用時手数料2,052円(最安の場合)で、合計4,881円です。

一方、年収300万円の場合、最低掛金の5,000円でも年間の節税額は9,000円。

節税額が手数料を上回るため、iDeCoに加入するメリットがあると分かります。

また、掛金を投資信託で運用すれば、運用益も期待できます。

公的年金に上乗せして、少額から老後資金の準備を始めることができます。

年収年間の節税額30年間の節税額
300万円9,000円270,000円
400万円9,000円270,000円
500万円12,000円360,000円

iDeCo公式サイトで計算
参考:【公式】かんたん税制優遇シミュレーション|iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)【公式】 (ideco-koushiki.jp)

金融機関の比較

タイトルが唐突なので、運用管理手数料における金融機関の比較はいかがでしょうか。

iDeCoの手数料の中でも、「運営管理手数料」は金融機関によって異なるため注意が必要です。

毎月掛金の中から支払われるもので、最安で0円の金融機関もあります。

運営管理手数料を安く抑えることが、手数料負け対策のポイントです。

各金融機関における運営管理手数料は以下のとおりです。

運営管理手数料
楽天証券0円
SBI証券0円
大和証券0円
野村證券0円
りそな銀行0円
ゆうちょ銀行259円
三井住友銀行(標準コース)260円
三菱UFJ銀行(ライトコース)260円

→上記証券会社よりもおすすめ金融機関5選の記事で出している証券会社に絞るとよいと思います。どのみち0円なので

手数料を安く抑えるなら、運営管理手数料が0円の金融機関がおすすめです。

手数料以外にも、取り扱っている投資信託の信託報酬やアフターフォローについても比較しましょう。

総合的に判断してご自身に合った金融機関を選んでください。

まとめ

手数料負けしないためには、金融機関選びや運用商品選びが重要です。

特に、運営管理手数料は金融機関によって異なり、最安だと0円の場合もありますよ。

信託報酬が安い投資信託を取り扱っているかも、金融機関選びのポイントです。

利回りの低い定期預金は、手数料で資産がマイナスになるケースがほとんどなので注意してくださいね。

5,000円から始められて、将来の老後資金の準備ができるiDeCo。

手数料と上手く付き合いながら、お得に制度を活用していきましょう。

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この記事を書いた人

お金に関する基本的な知識から貯金のコツ、資産形成まで幅広く伝えるメディア「@nextマガジン」の運営を行っています。ここにくれば、お金の悩みが解決できる「お金の広辞苑」を目指して日々記事を公開中です。本当にタメになる情報だけを厳選してお届けします。

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